贈与税の申告をすれば名義預金にならない?

名義預金とは、預貯金の名義人と実質的にその預貯金を所有している人が異なる預貯金をいいます。例えば、親が子名義で預金通帳をつくり、その預金を親が管理していれば、その預金は実質的には親の預金になります。
こういう話を聞いたことがあります。祖父から孫名義の預金通帳へ現金を毎年贈与し、そのお孫さんが贈与税の申告をする。そうすれば、贈与があったことを申告するため贈与が認められたことになる。本当にそうでしょうか?
民法上の贈与は民法第549条でこう規定されています。贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思表示をし、相手が受託することによって、その効力を生ずる。この規定だと贈与は贈与者、受贈者双方の意思表示が必要になります。
例えば、そのお孫さんが小学生ぐらいだとします。祖父から毎年現金をお孫さん名義の預金通帳に移し、それでそのお孫さんが贈与税の申告をしたとします。では、そのお孫さんが現金の贈与を受けたことや贈与税の申告をしたことを理解できているでしょうか?客観的に考えてお孫さんが贈与を受けたと証明するのは難しいのではないでしょうか?当然、税務署もそう思うでしょう。仮にそのケースで祖父が亡くなった場合、そのお孫さん名義の預金は名義預金とされ相続税が課税される恐れがあります。贈与した分まとめて相続税が課税されます。贈与がなかったものとして更正の請求をすれば贈与税を戻せるかもしれません。しかし、最大で6年分までしか戻すことができません。
贈与を認めてもらうために贈与契約書を結ぶなど様々方法がありますが、どんな方法をとったとしても、中学生や小学生(高校生は?)が贈与を受けたと税務署に認めてもらうのは難しいのではないでしょうか。相続税対策に現金などを贈与する場合は、専門家に相談してみましょう。
この話はあくまで私の個人的な見解です。

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